家族とは偏見とは
たまたま付けたテレビで、ドラマ「弟の夫」(全3回)を一挙に再放送していた。まさかの把瑠都主演で話題になったが、想像以上に良い出来だった。
弥一は小学生の娘・夏菜を男手一つで育てるシングルファーザー。そんな彼のもとに弥一の双子の弟・涼二の結婚相手だったカナダ人男性・マイクが訪れる。「父に双子の弟(夏菜にとっては叔父)がいたこと」「叔父が外国人男性と結婚していたこと」を知った夏菜は驚きと共に突如現れた義理の叔父であるマイクに興味津々。こうして不思議な同居生活が始まった。(Wikipediaより)
ドラマの一番の核は同性愛というマイノリティに対するマジョリティの意識と偏見をどう変えるのか?という部分だろう。マイクとの交流を通して弥一の意識も変わっていく。学校の先生に弥一が言う「もし娘がおじ(マイク)のことでいじめられることがあっても、いじめた方を叱ってください」というセリフはとても大事なメッセージだ。
もう一つの核は家族とは何か?という問題意識だと思う。弥一とマイクはちょっと前まで赤の他人だった。しかし、亡くなった弟の涼二の存在を通して家族になっていく。弥一と、別れた妻の夏樹も娘である夏菜(かな)の存在を通して家族として少しずつ関係が戻っていく。
涼二はマイクとの結婚式に自分の家族が誰もいないことをすごく悲しんでいた。そしてマイクを日本に連れてきて家族として紹介したいと願っていた。そんな二人の気持ちを弥一も少しずつ受け入れ、温泉旅行を通して4人はごく普通に家族として接することができるようになっていく。というより会話の中にあったように家族という言葉でしか彼らの関係を表現できないのだ。最後、マイクの家族が日本にやってきて弥一ら日本の家族と一緒に過ごすシーンはとても希望に満ちていた。
NHKは素晴らしい作品に仕上げたと思う。原作もぜひ読みたい。
P.S.
本当にほんの少しだけ自分たちの意識を変えればよいだけなんだ、ということを理解させてくれる動画と画像。
札幌市の同性パートナーシップの話題で昔Twitterで知ったこの動画を思い出した
— さもえど@Chocobo鯖 (@Tiltw4it) 2018年5月3日
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同性パートナーシップ制度の導入に伴い、札幌市には800件もの反対意見が届いた。偏見に満ちた意見を目の当たりにした担当課長は「(当事者は)こんな偏見の中で暮らしているのか」と気がつき、「だからこそ制度が必要」と思いを強めたという。#ハートネットTV pic.twitter.com/Z98IlpKh0c
— レインボーフォスターケア(RFC) (@rainbowfoster) 2018年5月2日